コラム
連音化(연음화)— 한국어 が「ハングク・オ」ではなく「ハングゴ」になる理由
前回、パッチムには7つの代表音しかないという話をしました。옷(服)は単独では「オッ」、最後は ㄷ の音で止まります。
ところが「服が」は 옷이 と書いて、「オシ」と読みます。ㅅ が戻ってきています。
これが연음화(連音化)です。
ルールは一行
パッチムの後ろに母音で始まる音節が来ると、パッチムはそのまま次の音節の頭に移動する。
- 한국어 → ハン・グ・ゴ(ㄱ が 어 の頭へ)
- 음악 → ウ・マク(ㅁ が 악 の頭へ)
- 옷이 → オ・シ
- 집에 → チ・ベ
- 먹어요 → モ・ゴ・ヨ
書いてある文字は動きません。動くのは音だけです。
日本語はこれをやらない
ここが日本語話者にとって本当に新しいところです。
日本語で「原因」は げん・いん のままです。「ん」が次の「い」にくっついて「げにん」になることはありません。「反応」も はん・のう で、「はのう」にはなりません。日本語は音節の切れ目を守ります。
だから日本語話者は、韓国語でも綴りの切れ目で読もうとします。한국어 を「ハングク・オ」と切って読んでしまうのは、日本語の習慣がそのまま出ているだけで、耳が悪いわけではありません。
韓国語は逆で、切れ目を守らないのが普通です。ゆっくり丁寧に読むときですら移動します。
代表音のルールが適用されるのは「母音が来ないとき」だけ
前回の7つの代表音の表を、ここで補足します。あの表は後ろに母音が来ない場合の話でした。
母音が続くときは、代表音に変わる前に、綴りの子音がそのまま次へ移ります。
| 単語 | 単独 | 母音が続くと |
|---|---|---|
| 옷(服) | オッ [옫] | 옷이 → 오시 |
| 꽃(花) | コッ [꼳] | 꽃이 → 꼬치 |
| 밭(畑) | パッ [받] | 밭에 → 바테 |
| 앞(前) | アッ [압] | 앞에 → 아페 |
| 부엌(台所) | プオク [부억] | 부엌에 → 부어케 |
꽃이 が「コディ」ではなく「コチ」になるのは、ここに理由があります。ㅊ は代表音 ㄷ に変わる前に移動してしまうからです。
つまり綴りは無駄ではありません。その語が本当はどの子音を持っているかを保存していて、母音が来たときにそれが表に出ます。
助詞と語尾では必ず起きる
助詞(이/은/에/을…)と語尾(-아요/-어요/-으면…)は母音で始まるものが多いので、連音化はほぼ毎文で起きます。
- 한국 + 이 → ハングギ
- 밥 + 을 → パブル
- 집 + 에서 → チベソ
- 읽 + 어요 → イルゴヨ
逆に言えば、連音化を知らないまま話すと、助詞のたびに不自然になります。文法よりも先に効いてくる場所です。
例外:単語と単語の間
同じ「パッチム+母音」でも、別の単語がくっつくときは動きが違います。
옷 안(服の中)は「オサン」ではなく 「オダン」 です。ここでは ㅅ がいったん代表音 ㄷ に変わってから移動します。
区別のしかたは、後ろに来るものがそれ自体で意味を持つ語かどうかです。
- 助詞・語尾(意味を持たない) → そのまま移動:옷이 → オシ
- 独立した語 → 代表音に変わってから移動:옷 안 → オダン
最初のうちは前者だけ意識すれば十分です。後者は出てきたときに「そういえば」と思い出せれば足ります。
読むときのコツ
慣れるまでは、書いてある文字の切れ目を無視して、音だけで区切り直す練習が効きます。
음악을 들어요(音楽を聞きます)は 음・악・을・들・어・요 と書きますが、音では 으 마 글 드 러 요 です。パッチムが三つ(ㅁ・ㄱ・ㄹ)あって、三つとも移動しています。書いてある切れ目と音の切れ目が、一つも一致していません。
このシリーズはここまでです。三つの記事を通して見ると、韓国語の発音は「文字通りに読まない」規則の集まりだとわかります。ニュース記事で実際の文にあたるときは、デイリー版の記事を音読してみてください。連音化は毎文に出てきます。